2007年5月27日に早すぎる若さでこの世を去ったZARDこと坂井泉水さん。
彼女の命日である5月27日から全国38箇所で、2004年に行われた全国ライブ・ツアーの映像上映が始まる。本日26日は、一足早く劇場公開がされていた六本木ヒルズTOHOシネマズに足を運んだ。
既に16回目の命日を迎えようとしていると言うのに、会場は満席のようで、改めて彼女の音楽がどれほど多くの人に、今でも響き続けているのかと思うとグッとくるものがあった。
自分は当時のライブ・ツアーに参加していた訳ではないが、2006年に販売された「GOLDEN BEST」を聞き込んでいたり、その矢先に彼女の訃報に触れたのもあり(いまだに当時のニュースの衝撃に涙をしたのを覚えている)それ以降好きなアーティストの1人として、折に触れては彼女の音楽を聴いている。
今回のライブ上映も、昨今になってビーイング公式から90年代の彼女の未公開映像が発表されたりしたのを見つけ、その流れで知ったものだ。
上映内容としては、2004年の全国ツアー(東京、大阪、福岡、神戸、横浜、青森、日本武道館など)のライブ映像となる。各会場で熱唱する坂井さんの凜とした姿が映し出された。以下、思い出せる限りで演奏された楽曲を記載してみる。
冒頭の「揺れる想い」と最後の「Don’t you see」以外は順番は曖昧です。
【セットリスト】
揺れる想い
もう少し、あと少し…
君がいない
この愛に泳ぎ疲れても
来年の夏も
あなたを感じていたい
あの微笑みを忘れないで
My Baby Grand ~ ぬくもりが欲しくて ~
世界はきっと未来の中
もっと近くで君の横顔を見ていたい
心を開いて
愛が見えない
TODAY IS ANOTHER DAY
マイフレンド
負けないで
Dont’ you see!
歌詞に込めた想い
この日の鑑賞前に色々とYouTubeで過去の映像などをみていたのだが、ちょうど此度のライブ映像にも収められた映像を見つけた。
私はいつも、言葉を 詞を大切にしてきました。
ZARD ライブツアー “What a beautiful moment”
音楽でそれが伝わればいいなと願っています。
この映像(3:04前後)は、まさに今回のライブの最中での坂井さんの発言であり、実際昨日の上映を見て、この言葉の後に、「そんな想いを込めて書いた曲です、聴いてください」という趣旨の言葉を話されて演奏したのが、「来年の夏も」だった。この曲はアコースティックの切ないイントロから始まる楽曲だが、サビの「来年の夏も、隣にいるのが、どうかあなたでありますように」という所の部分が特に素晴らしい。
この曲もそうだが、「マイフレンド」や「負けないで」などのJ-POPの王道的な楽曲が一般的には注目されがちだとは思うが、個人的には大人の切ない/甘酸っぱい感情を情感たっぷりに込めて(なのに坂井さんの声質もあって至って爽やかに)歌われる所が歌詞も併せてZARD坂井さんの特に素晴らしいところではないかと思う。「もう少し、あと少し…」「この愛に泳ぎつかれても」など名曲をあげればキリがないけども、当時の時代感というかトレンディドラマ感と言うか、ドラマチックな曲調と(多くが)叶わない女性の愛を歌った楽曲がまたたまらない。(一方で2000年代に発表された、優しく元気付けるような曲もとても良い)
とはいえ、上映中自然と涙が流れたのは「マイ・フレンド」だった。
キラキラと輝くようなメロディと爽やかに心に届くこの楽曲の煌めきは、唯一無二だと思う。
改めて、坂井さん、素晴らしい楽曲の数々をありがとう。
追伸:
色々関連動画を見ていたら、なんとB’zの松本さんのラジオに坂井さんがゲストで登場するという音声が残っていた。めちゃ貴重や…
初めて知ったけども、ビーイングのグループ会社が運営している事務所のガールズバンド「SARD UNDERGROUND」さん。ZARDの歌をこうしてより若い世代が歌い継いでくれてることがとても嬉しくなった。泣けました…(ボーカルの女性の伸び伸びとした飾らない感じが坂井さんにも通じる所があって良いです)
END
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